スマートフォンよりも薄い、小さい財布「the RIDGE」を一ヶ月使ってみて

レビュー的なこと

背景

引っ越しを機に,ミニマリストというほどではないにせよ,できるだけ所有物を減らして身軽な生き方をしてみようと考えた. この先少なくとも10年くらいは,数年程度で住む場所を変えるような生き方を想定しているので,引っ越しの際のコストを考えると,物が少ないに越したことはない.

そんなことを考えていると,財布にも改善の余地がある気がしてきた.5〜6年前に買った二つ折りの革財布には紙幣や硬貨の他に,

  • 文字の消えかけたレシート
  • 有効期限の切れたポイントカード
  • 旅行先で利用したクリーニング店の会員カード

などが雑多につめ込まれていて,確かに醜かった.

検討

マネークリップというものの存在は知っていたので調べてみると,本当にただのクリップみたいなものからカードもはさめるものまでいろいろあることを知った.

中でもSTORUSのマネークリップ は評価が高く,スタイリッシュな感じがしたので買いかけた.

そんなとき,"the RIDGE"のマネーバンドが目に留まって,半ば一目惚れした.

一般的なカードとぴったり同じ大きさ・形というところに強く惹かれた.「定形感」とでもいうのか,カードを入れても紙幣をはさんでも,全体の輪郭が変わらないのがとても良い.普通のマネークリップだと,当然クリップそのものから紙幣がハミ出ることになるので,シワが寄ったり破れたりしそうで安心できない気がした.

"the RIDGE"にはマネークリップ版もあるが,クリップの部分が「定形感」を損なう感じがしたのでマネーバンド版にした.

一ヶ月使ってみた感想

カードサイズの二枚のアルミ板でカードを挟みこむような構造になっていて,複雑な機構はない. アルミ板の一辺にくぼみがあり,そこからカードを押し出すような形になっている.

現時点で,クレジットカード,キャッシュカード,ICOCA,免許証など7枚のカードが入っている.

以下,一ヶ月間使ってみた感想を.

思ったほどスマートには取り出せない

商品の紹介に書いてあるほど綺麗に扇型には出てこないので,押し出してから自分で扇型にして,使いたいカードを引っ張りだすことになる.はじめの数日はぎこちなかったが,慣れれば二つ折り財布を開いてカードを探して取り出すより楽で早い.

カードや紙幣はまずズリ落ちない でも取り出しは滑らか

カードや紙幣が滑って出てくることを心配していたのだが,全く無用の心配だった.カードの枚数が一枚でも十枚でも,紙幣が一枚でも十枚でも問題ない.かなり強く振っても滑り落ちることがない.

同時に,取り出したりさし込んだりするのは滑らかに行える.ただし,クレジットカードなど,文字が打ち出してあるようなカードの上に別のカードを差し込もうとすると若干引っかかる.

想像よりコンパクト

カードと紙幣をむき出しでポケットに入れている感覚.ジーパンのポケットに入れたまま座っても全く気にならない.

紙幣は三つ折でぴったり

買う前にわかっていたことではあるが,二つ折りだと本体からはみ出すので,三つ折にする必要がある.特に1万円札と五千円札と千円札と...と複数種類の紙幣があると,今いくら持っているのかを把握するのが難しい.

ICカードは取り出さないと使えない

これも買う前にわかっていたこと. スキミング防止機能があるので当然といえば当然だが,改札ではICOCAを取り出してタッチする必要があり,若干面倒.頻繁に利用するなら別途定期入れなどに入れたほうが良さそう.

バンドの耐久性について

アルミ板を引き合わせるバンドと紙幣を留めておくバンドは同じものでできていて,使っているうちにこれが伸びたり切れたりしないかというのが,唯一と言ってもよい懸念点.

まだ一ヶ月なのでなんとも言えないが,交換用のバンドも売っていて,取り換え用の工具は本体に付属しているので,万が一伸びても安心ではある.商品の紹介やAmazonのレビューを読む限り,消耗品扱いされている感じはない.

不要なカードやレシートを持たなくなる

これまで財布をゴミ箱たらしめていた,

  • レシート
  • ポイントカード
  • 会員カード

などは入れる余地がないので,当座ポケットにでも突っ込んでおいて,不要なら捨て,必要なら別途保管する,という習慣ができた.


同カテゴリの他の商品と比べると決して安くはないけれど,総じて期待以上の満足度だった. 財布というカテゴリで見れば高くもない.


ちなみに,硬貨を持ち歩くためにCHUMSのコインケース も同時に買った.

これといった特徴のない小銭入れだけれど,軽くて丈夫で,目立たない程度に愛想のあるデザインなので気に入っている.

これで,普段外出するときはカードと紙幣,ちょっと近くのコンビニに行くときは小銭,遠出するときはカードと紙幣と小銭,というように,目的や行先によって持っていくものを切り替えられるようになった.